103万、106万、130万、178万……。
パート主婦が「年収の壁」を調べ始めると、だいたい途中でイヤになります。
私はなりました。
税理士のYouTubeを見ても、ネット記事を読んでも、途中から頭に入ってこない。
自分に関係するところだけ知りたいのに全体に向けた網羅的な話だから話がややこしいし長い・・

結局、私は何に気をつければいいの?💦
年収の壁、何回調べても結局わからん!
扶養内のパートで働いていると、なんとなく
「130万超えなきゃ大丈夫でしょ」
くらいの理解で止まってる人、かなり多いと思います。
私もまさにそうでした。
私は扶養内のパート主婦。
年収は100万円もいきません。
だから正直、
「自分にはそこまで関係ない話でしょ」
と思っていました。
でも最近、同じ職場のがっつりさん(仮名)が社会保険に入ったんです。
シフトをじゃんじゃん入れていたら社保の壁を超えそうになっていて、会社から話があったそうです。
それで社保に入ることにして、今は働く時間を増やして働いています。
それを聞いて、私は急に不安になりました。
「社保に入ったらいくら引かれるの?」
「扶養抜けたら夫の税金も変わるの?」
「最近法改正とか言ってるけど私は大丈夫なの?」
……全然わかってなかったんです。
一方で、同じ職場のちょこっとさん(仮名)は、扶養のことをほとんど気にせず、週2〜3日の短時間だけ働いています。
でも結果的に、年収も勤務時間も余裕で扶養内。
同じパート主婦なのに、3人とも状況が全然違う。
そこで本気で調べ始めて、ようやく気づきました。
年収の壁がややこしい最大の原因は、「税金の話」と「社会保険の話」がごちゃ混ぜになっていることだったんです。
この記事では、まずこの2つをきっちり分けるところから始めます。

小学生でもわかるくらい、
とことん噛み砕いて解説します。
もともとややこしい年収の壁。
そこに加えて最近は、新しく決まった情報と、古い情報と、まだ決まっていない情報が混ざり合って、ますます複雑になっています。
なので今回は、壁を全部網羅的に理解してもらうのではなく、「正直、大きく損しないために気をつけるのってどこ?」という主婦目線だけに焦点を絞って、不要な情報を削ぎ落としてまとめました。
制度を隅々まで正確に知りたい方には物足りないかもしれませんが、「まず全体像をざっくりつかみたい」という方にはぴったりの内容になっていると思います。
※この記事は「夫の扶養に入っている一般的なパート主婦(給与収入のみ)」を前提に、できるだけわかりやすく整理しています。ダブルワークや個人事業、副業収入がある場合は、判定が少し複雑になることがあります。
この記事を読み終わったとき、
「年収の壁って、要は税金と社会保険の2種類。で、本当に気にすべきは社会保険のほうね」
と言えるようになること。
これだけでOK。今日はここだけ持って帰ってください。
この記事に出てくる3人のパート主婦
この記事(シリーズ全体)では、私も含め、立場の違う3人のパート主婦が登場します。
全員、同じ職場(全国チェーンのドラッグストア)で働く小学生ママです。

あなたはどのタイプに近いですか?
読みながら「私はちょこっとさん寄りだな」「がっつりさんと同じ状況かも」と、自分に近い人を意識してみてください。
シリーズを通して、それぞれの立場で「じゃあどうすればいいの?」を一緒に考えていきます。
「年収の壁」がわからなくなる最大の原因
年収の壁を調べたことがある人なら、こんな経験ありませんか?
こんな経験、ありませんか?
・調べるほど数字が増えて、どれが自分に関係あるのかわからなくなった
・「超えたら損する」のか「超えても大丈夫」なのか結局わからなかった
私もまさにこれでした。
混乱する最大の原因は、「税金の壁」と「社会保険の壁」が一緒くたに説明されていることです。
年収の壁には、税金に関係する壁と、社会保険に関係する壁の2種類があります。
でもネットの記事やYouTubeでは、この2つがまとめて「年収の壁」として一気に説明されがち。
だから途中で「あれ、今どっちの話してるの?」ってなるんですよね。
しかも壁によって、夫の税金が増えたり、妻が保険料を払うことになったり、影響の出方もバラバラ。
でも冷静に考えたら、夫側だろうが妻側だろうが、出ていくのは同じ家計のお金。
でもとりあえず「家計全体で手取りが増えるのか減るのか」で考えればOKですよね。
「年収の壁」で検索すると、103万・106万・130万・136万・150万・178万……と壁がズラッと出てきます。
でもこれ、全部覚えなくて大丈夫です。
まずは「税金」と「社会保険」の2つに分けること。それだけで景色が変わります。
まず知ってほしい。壁は「2種類」しかない
壁の数字はたくさんありますが、種類はたったの2つです。
2 社会保険の壁(健康保険・年金に関係する壁)
たったこれだけなんです。
103万、136万、178万は、ぜんぶ「税金の壁」グループ。
106万、130万は、「社会保険の壁」グループ。

「今読んでるのは税金の話?社会保険の話?」
と意識するだけで、理解度がまったく変わります。
まずは税金の壁についてまとめますね。
「税金の壁」は正直そこまで怖くない
まず結論から言います。
税金の壁は、家計的にはほぼ気にしなくていいレベルです。
「年収の壁」と聞いて一番最初に思い浮かぶのは「103万円の壁」ではないでしょうか。
これはもともと「妻の年収が103万円を超えると所得税がかかり始める」「夫の配偶者控除から外れる」というラインでした。
長い間ずっとこの金額だったので、パート主婦の間では常識のように知られていましたよね。

私が学生バイト時代、パートさんがよく
「103万が~」という会話をしていたことを思い出しました。
今はそのラインが変わったということですね。
でも2025年〜2026年の税制改正で、このラインが大きく引き上げられました。
つまり、「103万の壁」は実質的にもう存在しません。
税金の壁を超えても、増える負担は年間で数千円〜数万円程度。
稼いだ分のほうが大きいので、税金の壁だけで「働き損」になることはまずありません。
しかも手続きもそんなに手間ではなく、年末調整で自動的に精算されます。
税金の壁は「超えてもまあ大丈夫」。
パート主婦が本当に気にすべきは、次に説明する「社会保険の壁」のほうです。
※税金の壁の詳しい解説は、このシリーズの第2回で書きます。
年収の壁は「税金」と「社会保険」の2種類。
税金の壁は超えても数千円〜数万円の変化だけで、家計的にはほぼ問題なし。
ここからが本題。「社会保険の壁」を見ていきます。
「社会保険の壁」が本当にやっかい
税金の壁の話は簡単ですがひとまず終わり。
問題はこっちです。

社会保険の壁を超えると、
手取りが一気に減る可能性があります。
なぜなら、健康保険料と厚生年金保険料を自分で払うことになるからです。
最近社保に加入したパート主婦のがっつりさんは、
「最初の給料明細見たとき、引かれる額にちょっとびっくりした」と言っていました。
でも「どうせ入るなら、稼げるだけ稼ごう」とバリバリ働いています。
社会保険の壁のポイント
・壁を超えると、妻自身が健康保険料と年金保険料を毎月払うことになる
・年間で十数万円〜それ以上の負担が増えることがある
・中途半端に壁を超えると手取りが「減る」ことがある(=いわゆる「働き損」)
年収100万円で扶養内にいるほうが、年収110万円で社保に入るより手取りが多い……なんてことが実際に起きます。
だからこそ、がっつりさんのように「社保に入るなら、中途半端にしないで稼ぐ」と時間を増やす主婦が多いのです。
※社会保険の壁の詳しい解説は第3回、「じゃあいくら稼げば損しない?」は第4回で書きます。
パート主婦が気にすべき壁は、結局この2つだけ
ここまでの話を踏まえると、パート主婦が本当に気にすべき壁は「社会保険の壁」だけです。
そしてその社会保険の壁は、勤務先の規模によって2パターン↓に分かれます。
パート主婦が気にすべき壁は、つきつめるとこの2つだけ。
そして具体的な壁は、「勤務先の規模」で決まります。

私の場合は全国チェーンのドラグストア勤務なので
従業員51人以上の壁を気を付ければいいわけですね。
この「従業員51人以上」という企業規模の条件は、2027年以降に段階的に撤廃される予定です。
つまり将来的には、会社の大きさに関係なく「週20時間以上」で社保加入になる方向です。
今は小さい会社で「130万の壁だけ気にすればOK」の人も、いずれ「週20時間」で判定されるようになります。
「週20時間の壁」と「130万の壁」って何が違うの?
どちらも「夫の扶養から外れる」のは同じ。
違うのは「何の社保に入るのか」です。
・週20時間の壁(大きい会社)→ 勤務先の社保(厚生年金+健康保険)に入る
・130万の壁(小さい会社)→ 自分で国保+国民年金に入る
勤務先の社保のほうが保障は手厚いので、同じ「扶養から外れる」でも損得が変わります。
ここは第3回で詳しく解説しますね。
パート主婦が気にすべき社会保険の壁は2つ。
大きい会社なら「週20時間の壁」、小さい会社なら「130万の壁」。
では、3人のパート主婦はそれぞれどの壁に近いのか? 見てみましょう。
3人の「壁との距離」を見てみよう
ここで、3人の状況を壁に当てはめてみます。
全国チェーンのドラッグストア勤務なので”週20時間”がポイントになってきます。
自分に近いタイプの人を見ると、「自分はどの壁を気にすべきか」がわかりますよ。
ちょこっとさんの場合:壁はどれも遠い「安心圏」
ちょこっとさんの現状
・週2〜3日、1日4〜5時間の短時間パート
・年収は70万円くらい。週の勤務時間も20時間に届かない
・壁のことを気にする必要は今のところなし
ちょこっとさんのように、勤務時間も年収も少なめの人は、ぶっちゃけ壁を気にしなくても大丈夫です。
ただし、「もう少しシフト増やそうかな」と思ったとき、どこから注意が必要になるかは知っておいて損はありません。
ゆったり(私)の場合:「時間」のグレーゾーン
私の現状
・年収100万円以下なので、税金の壁(136万・178万)に未到達
・社会保険も夫の扶養に入ったまま(契約は週20時間未満)
・ただし、長期休暇以外は恒常的に週20時間以上働く余裕はある
・年収で見たら100万にも届かないのに、「週20時間」で見ると超えている月がある。まさにグレーゾーン
私の場合、金額ではなく「時間」のほうが問題なんです。
年収がいくら低くても、雇用契約上の所定労働時間が週20時間以上なら社会保険に入ることになる。
※社保の加入判定は原則として「雇用契約上の所定労働時間」が基準です。残業などで一時的に超えただけでは、すぐに加入対象になるわけではありません。
これ、たぶん私だけじゃないと思います。
子どもの長期休暇に合わせてシフトを減らすから、年収で見たら全然扶養内。
でも普通の月はしっかり働くから、週20時間はあっさり超える。
こういう「波がある働き方」をしているパート主婦って、けっこう多いんじゃないでしょうか。
年収の壁は「年収」という名前がついているから、ついつい年間の金額だけで考えてしまいがち。
でも社会保険の壁は「週の勤務時間」で判定されるので、年収が低くても引っかかる可能性があるんです。

昔は実質的には「税金の103万円」と
「扶養から外れる130万円」の2つを
気にしていればよい、という時代でした。
しかし今は、
先に「週20時間」のほうが問題になる人が増えています。
ここが今後の自分の最大の課題。
契約時間について考え直さないといけないかもしれません。
がっつりさんの場合:壁を超えた。次は「働き損しない」ラインを目指す
がっつりさんの選択
・シフトをじゃんじゃん入れていたら、社保の壁を超えそうになっていた
・会社から話があり、社保に入ることにした
・社保に入ってからは月120時間くらい働くようにしている
・「中途半端が一番損。どうせ入るならしっかり稼ぐ」という考え方
がっつりさんは「引かれるものは引かれるけど、その分たくさん働けるし、将来の年金も増えるらしいから」と前向きでした。
正直、私はそこまで踏み切れていません。
でも、まず制度を理解しないと「自分はどうしたいか」すら決められないと思ったのが、この記事を書き始めたきっかけです。
ちょこっとさん=壁は遠い。今のままでOK。
私=年収はセーフだけど、週20時間の壁がすぐそこ。
がっつりさん=壁を超えた。次は「いくら稼げばプラスか」が課題。
あなたはどの立場に近いですか?
でも一番気になるのは「働き損ゾーン」のこと
ここまで読んで、「社会保険の壁が大事なのはわかった。じゃあ超えたらどうなるの?」と思いますよね。
実はこれが一番やっかいな問題です。
社保に入ると年間で十数万円単位の保険料がかかる。
でも年収がそこまで高くないと、保険料を引かれた後の手取りが、扶養内で働いていたときより少なくなることがあります。
これがいわゆる「働き損ゾーン」。
「頑張って多く働いたのに、手取りが減った」――これが怖くて壁の手前で止まっている人、きっと多いと思います。
私自身、がっつりさんの話を聞いたとき一番気になったのがここでした。
「社保に入ったのはわかったけど、ちゃんとプラスになってるの?」と。
「働き損ゾーン」は具体的に年収いくらからいくらまでなのか?
いくら稼げば確実にプラスになるのか?
ここはこのシリーズの第4回で、具体的な金額を出しながら解説します。
「社保に入るなら最低でも○○万円は稼ぎたい」という目安がわかるので、ぜひ読んでみてください。
まとめ:パート主婦がまず知るべきことは、たったこれだけ
ここまで読んでくれてありがとうございます。
なるべくシンプルにかみ砕いてまとめましたが
それでも何度か読まないと情報量が多いですよね・・
今日おさえてほしいのは、たったこれだけです。
ちょこっとさんみたいに「そもそも壁に近づかない」のもアリ。
がっつりさんみたいに「壁を超えて、稼げるだけ稼ぐ」のもアリ。
私みたいに「まず制度を理解してから考えたい」でもアリ。
大事なのは、「よくわからないまま何となく働く」状態から抜け出すこと。
このシリーズでは、小学生でもわかるくらい噛み砕いて、1つずつ丁寧に解説していきます。
今回の記事では、理解を妨げる「ぼやけた表現」はできるだけ使わず、大枠がつかめるように整理しました。
その分、制度の細かな例外や個別ケースまでは完全に網羅していません。
まずはこの記事とシリーズ全4回で全体像をつかんでいただき、そのうえで必要に応じて最新情報を確認したり、ご自身の働き方を変えた場合の影響に注意してください。
制度は今後も変更される可能性があるため、「一度理解して終わり」ではなく、定期的な見直しも大切です。
次の記事では、「税金の壁」について詳しく解説します。

少しでも疑問の解消のお役に立てたら嬉しいです✨
ではまた♪
このシリーズの記事一覧
第1回(この記事):年収の壁ってなに?税金と社会保険の2本柱をわけて理解する
第2回:「税金の壁」をやさしく解説(103万・136万・178万円編)
第3回:「社会保険の壁」が本当にやっかい(106万撤廃・130万円編)
第4回:社会保険に入ったら、いくら稼げば損しない?



コメント